トマトジュースの特徴はほのかに塩味がきいているところです。他のジュースにはない味わいがあります。
昔からトマトジュースと言えば塩分が入っているものですが、そもそもどうして、トマトジュースには塩分が入っているのでしょうか。
その理由と、トマトジュースの塩分による健康への影響について調べてみたいと思います。
トマトジュースは朝と夜いつ飲むのがいいの?そもそも何でトマトジュースに塩分って入っているの?
旨味が増して美味しく感じる
日本農林規格によるトマトジュースの定義は、「トマトを破砕して搾汁し、又は裏ごしし、皮、種子等を除去したもの又はこれに食塩を加えたもの」または「濃縮トマト(食塩以外のものを加えていないものに限る)を希釈して搾汁の状態に戻したもの又はこれに食塩を加えたもの」となっています。
トマトジュースは基本的に食塩が入っているものと決まっているのです。それでは、どうしてトマトジュースには食塩が必要なのでしょうか。
1つ目の理由は、単純に「食塩を入れることでトマトジュースが美味しくなるから」です。
トマトに含まれている旨味成分は、塩分を加えることで、より一層引き出されるとされています。そして甘みも増すのです。
スイカに塩をかけると、スイカの甘みが強く感じられるようになります。これと同じ効果があるのです。
トマトジュースを美味しくいただくために、食塩は欠かせない存在なのですね。
青臭さがなくなるから
トマトジュースに食塩が含まれている2つ目の理由は、「食塩を入れることで青臭さがなくなるから」です。
トマトには独特の青臭さがあります。生のトマトにはそれほどの青臭さは感じませんが、トマトジュースはトマトを濃縮していることから、青臭さを感じてしまうのです。
トマトだけで作られたトマトジュースはこの青臭さが全面に出てしまいます。そこで、この青臭さを消してくれる効果のある食塩が加えられているのです。
トマトジュースに含まれている塩分の量はどれぐらいなの?
日本で売られているトマトジュースに含まれている塩分は、トマトジュース200mlあたり2.4g程度です。
このトマトジュースと食塩の量が、トマトの青臭さを軽減して、おいしさを引き出すために丁度良いバランスということですね。
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1日の塩分の半分も摂取してしまう?
健康効果やダイエット高価のあるトマトジュースですが、塩分が含まれていることから体に悪いのでしょうか。
世界保健機構(WHO)が目標として定めている1日の食塩摂取量は5gです。
トマトジュース200mlに含まれる食塩の量は2.4gなので、1日コップ1杯のトマトジュースを飲むと1日の塩分の半分を摂取してしまうことになるのです。
塩分のとり過ぎにより人体の影響は?
塩分をとり過ぎてしまうと、体は濃くなってしまったナトリウム濃度を薄めようとします。
細胞内の水分が血液中に移動して血流量が増えるため、体全体がむくみやすくなるのです。
さらに高血圧になりやすいという影響もあります。また不整脈や腎臓疾患などのリスクも高まるのです。
実はカリウムが体外に塩分を放出してくれるって本当?
トマトジュース1杯を飲むと1日の目標塩分摂取量の半分の塩分を摂ってしまうことになります。
毎日のトマトジュースを飲み続けていたら確実に塩分の摂り過ぎになってしまい、高血圧などのリスクが高まりそうです。
ところが、トマトジュースには塩分だけでなくカリウムが含まれています。カリウムは塩分を排出してくれる効果があるのです。
トマトジュースに入っている塩分も一緒に放出してくれるため、それほど食塩の量にこだわる必要はありません。
心配なら低塩や無塩のトマトジュースがある
トマトジュースに含まれている塩分がどうしても気になる方や、他の食事で塩分を摂り過ぎている傾向がある方は、食塩が含まれていないトマトジュースを飲むという選択肢もあります。
トマトジュースは有塩タイプのものだけでなく、塩分少なめの低塩タイプ、塩分が全く入っていない無塩タイプのものがあるのです。
トマトジュースに含まれる食塩の役割の一つが、トマとの青臭さをやわらげるというものです。
しかし、最近のトマトジュースは食塩の効果がなくても、青臭さがなく甘みのあるトマトジュースになるように品種改良されたトマトを使用しています。
だから、無塩タイプや低塩タイプのトマトジュースも十分おいしく飲むことができるでしょう。
トマトジュースは飲みすぎたら体に悪い理由とは?
トマトジュースは適量飲んでいれば、健康効果抜群のドリンクです。しかし、飲みすぎると塩分以外にも体に悪い影響が色々とあるのです。
ユミ
まとめ
昔からトマトジュースと言えば食塩が含まれているものでした。
ほどよい塩味がプラスされることで、トマトジュースの旨みが引き出され、さらに青臭さもなくなるのです。
しかし、気になるのは塩分の取りすぎについて。トマトジュース1杯を飲むと1日の適量とされている塩分の量の半分を摂ってしまうことになります。
でもトマトジュースには同時に塩分を放出してくれるカリウムが含まれているので、それほど心配する必要はありません。
それでも気になる方は、低塩や無塩のトマトジュースを飲むようにしてくださいね。
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