トマトは、老化防止やダイエット効果に優れていることで有名な野菜です。
そのまま食べたり、サラダ、炒めもの、煮込み料理などアレンジ自在な食材でもあるので、食卓に並ぶ頻度は高いでしょう。
健康や美容のためにトマトを食べている方も多いのではないでしょうか。
しかし、体に良いとされるトマトですが、食べ過ぎると体に悪い影響を与えてしまうこともあるというのです。
ユミ
トマトを食べ過ぎると起こりうる弊害は?
リコピンの効能と過剰摂取するとどんな悪影響がある?
トマトが赤いのは「リコピン」という赤い色素成分が含まれているからです。このリコピンがトマトパワーの源です。
リコピンは「若返りのビタミン」と言われるビタミンEの100倍の抗酸化作用を持つため、抜群の老化防止効果があるのです。
さらに美肌効果に優れた成分としても知られています。コラーゲンの産生を促進する効果や、シミの原因であるメラニンの量をおさえてくれる効果まであるのです。
また、血液中の悪玉コレステロールの量をおさえたり、糖尿病、動脈硬化の予防にも効果的とされています。
このようなリコピン効果を得るために、トマトを一度にたくさん食べる方もいるでしょう。
しかし、リコピンは一定量以上体内に蓄積することができません。たくさん食べてもあまり効果がないのです。
さらにリコピンを過剰摂取すると、便や肌が赤っぽくなってしまうという影響が出ます。
みかんを食べすぎると手が黄色くなるのと同じ現象です。必要以上に摂取するのは避けたいですね。
トマトを食べると美肌効果がある理由はリコピンとビタミンC!トマトのリコピンは加熱や調理法で体内吸収率が変わるって本当?
カリウムを過剰摂取するとどんな悪影響がある?
トマトには「カリウム」が含まれています。
カリウムはナトリウムの排出を促進することで、血圧を下げたり、むくみを防いでくれる効果があります。塩分を摂り過ぎている方に嬉しい成分です。
しかし、腎機能が低下している場合にカリウムを過剰摂取すると高カリウム血症という症状が出てしまうことがあります。
嘔吐、しびれ、不整脈などが現われることがあるので注意しなければいけません。
また、高血圧対策としてカリウムが含まれたサプリメントなどを摂取している場合には、トマトを食べすぎることでカリウムの過剰摂取になってしまうこともあるので気を付けてくださいね。
シュウ酸の過剰摂取するとどんな悪影響がある?
トマトに含まれている「シュウ酸」は過剰摂取すると胆石、結石になるという悪影響の可能性があります。
胆石、結石、すい炎は三大激痛と言われるほど、非常に痛みを伴うとされています。これは絶対に避けたいものです。
シュウ酸はほうれん草、長ネギ、パセリ、そしてトマトなどに多く含まれることで知られています。
適正な量であれば摂取しても体外に排出されるので悪影響はありません。しかし、摂りすぎると体に留まってしまい胆石や結石になる可能性があるのです。
激痛に耐えることにならないように、トマトの食べ過ぎには十分に注意してくださいね。
ビタミンAの過剰摂取は大丈夫?
トマトには「ビタミンA」が含まれています。このビタミンAは妊婦さんが過剰摂取すると良くないと言われることがあります。
ビタミンAはもともと赤ちゃんに必要な栄養成分です。しかし、ビタミンAを過剰に摂りすぎると、先天性異常が起こる可能性があると言われています。
ビタミンAを含むトマトも妊婦さんは避けたほうが良いのでしょうか。
実はビタミンAには動物性食品に含まれるレチノールと、緑黄野菜に含まれ体内でビタミンAに変換されるβカロテンがあります。
胎児に悪影響を与える心配があるビタミンAは植物性食品に含まれるレチノールなのです。
トマトに含まれるのは植物性のビタミンAなので、妊婦さんでも安心して食べることができます。免疫力を高めるなどの健康維持効果があるので、妊婦さんも嬉しい栄養成分なのです。
しかし、トマトを食べすぎると体を冷やしたり下痢になりやすくなるという悪影響があります。
このような理由から、妊婦さんがトマトを食べすぎるのは良くないと言えますね。
トマト1日あたりの適量ってどれぐらいなの?
健康効果、美容効果に優れているトマトですが、食べ過ぎるとリコピンによって便や肌が変色してしまったり、高カリウム血症、胆石、結石などの悪影響が出る場合があります。さ
らにトマトは体を冷やす作用があり、体温低下や下痢の心配もあります。
このような悪影響を防ぐためには、1日どれくらいのトマトを食べれば良いのでしょうか。
トマトは、通常の大きさであれば1日3個まで、ミニトマトなら1日20個までが良いとされています。
それ以上食べてしまうと食べ過ぎとなってしまい、せっかくのトマトの健康効果や美容効果が逆効果になってしまうのでしょう。
特にトマトは生で食べるだけでなく煮込みやソースなどに使われることが多いので、気が付かないうちに大量に食べてしまっていることがあります。
トマト料理を食べる時には、どれくらいの量のトマトが使われているのか考えながら食べるようにしたいですね。
まとめ
様々な料理に欠かせないトマトは、老化防止や美肌効果をはじめ、多くの健康効果、美容効果が期待できます。
でもどんな食べ物にも言えることですが、食べ過ぎは逆に悪影響を与えることになってしまいます。
通常サイズのトマトなら1日3個まで、ミニトマトは1日20個までということを覚えておいてくださいね。
ユミ